静岡市は、富士山や日本平が近く、東京から約1時間で行ける都市だ。
静岡駅から2駅離れた用宗から徒歩25分の場所には、様々な部屋があるホテル『エーゲ海』がある。
用宗駅を下車して、住宅街を歩いていく。
しばらく歩くと、しらす漁で有名な用宗港に差し掛かる。
多くの漁船が停泊している。
ホテルは、その近くの白と青の城だ。
一部の部屋はガレージと一体となっている。
うろうろしていると、気になっていた部屋が空いているのに気づく。
フロントへの電話で空室を確認し、エレベーターで三階へと向かう。
白く明るい廊下の先の、「302」の数字を目指す。
ドアの先には、見たことがない光景が広がっていた。
青色で統一された壁と天井。
鏡のように光る、銀色の円筒形の物体。
その下の、青く光る床と小さな階段。
宇宙空間と宇宙船をモチーフにしているのが分かる。
部屋の案内板によると、部屋の名前は『宇宙の夜』だ。
宇宙船は、部屋の大部分を占めている。
部屋の角に詰め込まれるような形で、リビング空間が形成されている。
ソファも、部屋の壁と同じ青い布が貼られている。
テーブルは、ガラスの天板を支える部分が濃い青色になっている。
冷蔵庫やレンジのある棚の上に、テレビが乗っている。
宇宙船の表面が、棚とテレビを映し出す。
ソファとテーブルのある壁には、白い枠の窓が設置されている。
浴室を見ることができる。
銀色の円筒形の物体を宇宙船らしく演出しているのは、円形の照明器具だ。
照明器具は、規則的に貼り付き、青い空間に光を放っている。
床では、青い光が円を描いている。
宇宙船の足に反射して、足そのものが青く光っているように見える。
小さな階段は、船内のベッド空間につながる。
階段を登ると、円形の掛け布団とそれを囲む黒い布のベッドフレームが、目に入る。
紫の壁と宇宙のイラストが、ベッド空間を囲んでいる。
紫の壁には、外側の銀色の部分と同様、円形の照明器具が規則的に並んでいる。
ベッドフレームには青い操作板があり、円形の照明器具の光加減を調整できる。
宇宙船の入口に座ると、リビング空間と白い窓を見下ろせる。
ベッドに横たわると、紫の壁と青い天井、円形の光が見える。
これだけでも宇宙の雰囲気があるが、さらに頭を上に向けると、宇宙らしい装飾が目に入る。
円形のフレームに囲まれた、星々と天の川(プラネタリウム)だ。
色を変えつつ、小さな光がゆっくりと点滅する。
まるで窓から宇宙空間を眺めているようだ。
宇宙船の外も中も、SF感満載の異空間が広がっている。
今回は、銀色の宇宙船が青い部屋で光を放ち、船内でも宇宙モチーフが楽しめる部屋を訪れた。
2025年2月探訪