浜松駅南口から、タクシーで約15分のラブホ街。
私はその1軒である『ユートピア』を訪ねた。
ラブホ街を観察する。
『ユートピア』は、道路から建物に着くまでに、距離がある。
ホテル名や料金の看板が、分離帯に立つ。分離帯には、アスファルトが敷かれている。その隙間に、木がたくさん植えられている。
こんなお屋敷のように奥まったラブホは、初めて見た。
『ユートピア』の隣は、『プレゼントホテル・チュチュ』。
オレンジ色、黄色そして緑色という、元気な色合いが目を惹く。
やはり奥まった場所にあるからこそ、目立つビタミンカラーにしたのだろう。
笑ってしまう外観のホテルもある。
『ユートピア』の系列店『五萬石』だ。
天守閣を模している。
簡易な梁と一連になった瓦が、いかにも模造という感じがして面白い。
その一方、石垣はしっかりしていそうだ。
『ウォーターロード』は、赤茶色の柱を煙突のように並べたり、ジャングルジムのように組んだりした建物が特徴的だ。
窓の下はピンク色で揃えている。
工場と間違えそうなシルエットだ。
ミニスカのウェイトレスが澄まし顔を決めるのは、『ロコモーション』。
「Route66」「50’s」といった文字から、古きよきアメリカの雰囲気が漂う。
入口付近は、壁に埋まった青いオープンカーと、ドレスを風で煽られるマリリン・モンロー像がある。
建物自体は、白一色でシンプルだ。
何となく、楽しそうだ。
このエリアは、平坦なネギ畑に囲まれている。
高い建物もなく、海側は防潮林で覆われている。
周囲とのギャップが大きいホテル街といえる。
2022年1月散歩
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