レジャーホテルが好きすぎる弁理士女子のブログ

渋谷円山町は入ったら抜け出せない~ラブホ街(オトナの街)を歩く~

私は読書が大好きだ。
中学時代は、3年間で100冊も読んだ。
「渋谷の円山町にはラブホ街がある」と知ったのもその時である。

その知識を得たのは、原田宗典のエッセイ『東京見聞録』の、「愛欲の渋谷円山町辺り」という章だった。
本文の後に、円山町の駐車場の写真(19
90年頃)が載っている。
写っているのは、ホテル名が連なった看板だ。
そのページを、当時の私は穴の空くほど見つめたものだった。

その写真のホテルで、現在も残っているのは『ホテル03』だけだ。
白いタイルと円柱型のネオンが目印の、大きなホテルだ。

一度入るとなかなか抜けられず、しかも急勾配の道が多いのが円山町の特色だ。
特定の場所を目指すよりも、適当に歩き回る方が楽しい。

池袋や新宿と比べ、古いホテルが多いのも特徴である。
例えば、井の頭線の神泉駅からチラ見えする『ペリカン』。

『ペリカン』の文字やネオンの色からして年季を感じさせる。
駐車場付近には「いらっしゃいませ」の札があるが、いつの時代に作られたのだろう。分からない。
また、塀の壁には「一人・ビジネス・同性」の利用OKと案内がある。
ビジネスホテルとしても使えるのは、意外だ。

他のホテルの、「VHSテープ持ち込み可」「ファミコン有り」という案内も気になった。
これを見たカップル(90年代前半)は、喜び勇んで入ったのだろう。

古めかしいホテルが多い一方で、目隠しのディスプレイに力を入れている所もたくさん見かけた。
ガラスの中に、ミッキーマウスのぬいぐるみを置いたり、生け花を飾ったりしている所がある。
また、パールのアクセサリーと紅葉を並べたり、お化けカボチャを噴水に乗せたり、季節感(撮影当時は秋)を演出しているホテルも見付けた。

私の好みは『ディキシー・イン』のディスプレイだ。
赤くてスピードが出なさそうなオートバイ。
NYのアポロシアターを彷彿させる「SERVICE TIME」の案内板。
アメコミ調の美少女が描かれたイラスト。
それらによって、アーリーアメリカンな世界観を演出している。

この界隈には、ライブハウスも多く、よく若者で賑わっている。
かと思えば、小さな居酒屋がひっそりと営業中だったり、隠れ家的なバーに出くわしたり。
角を曲がった先に、意外なものがあ思いつつ、道玄坂の大通りへ抜けて行

2018年9月散歩