
横浜のイセザキモールは、庶民的な雰囲気ながら歴史ある店が残る商店街だ。
JR関内駅側からモールを歩くこと、約10分。

飲食店と飲食店の間の奥まった通りに、べージュのブロック壁のホテルが見える。

名前を『ロータス横浜』という。
フロントで部屋を選び、向かう。

廊下は赤い絨毯に茶系のドア、ステンドグラス柄の照明器具で彩られ、洋館を思わせる。

部屋もまた、洋風のお屋敷の一室のようだ。

入ってすぐ目を惹くのが、壁のステンドグラスだ。
壁を二重にしたことで、ステンドグラスに透明感が感じられる。
3か所ともそれぞれ異なった色合いで、多色使いでもまとまりを感じられる。

クラシカルな雰囲気を後押しするのが、部屋の角に置かれた蓄音機だ。

スピーカーはラッパ型で金色に光り、本体は木製で高級家具のようだ。
置物かと思いきや、レコード再生機能やラジオを聴く機能が備わっている。
ソファとテーブルは、ステンドグラス柄を引き立てる、落ち着いた茶系だ。

特にテーブル側面には、取っ手付きの引き出し風の飾りがあり、遊び心が感じられる。

浴室の壁も、ステンドグラス柄だ。
浴槽などは今風だが、レトロ空間にいることを思い出させる柄といえる。

ベッドフレー厶は、やはり落ち着いた茶系となっている。

横たわると、天井の格子柄やステンドグラス柄のシャンデリアが目に入る。

格子柄は、白系の壁と濃い茶系の部材からできている。
純粋な洋風とも違う、和洋折衷の印象を受ける。

シャンデリアは、縁が金色の繊細な装飾に彩られ、照明器具本体にはたくさんの色が点状に配置されている。
明るさは強くないが、きらびやかだ。
このホテルは客室だけでなく、1階の共有スペースも面白い。
貸出用シャンプーや駄菓子などが置かれたコーナーが、レトロな電車になっている。

看板にも、「サービスコーナー 電車内にて」とある。

車両は上から、白、べージュ、茶の3色が塗られている。
フロントは3枚のガラスで構成され、中央にヘッドライトが灯る。
後ろの壁が古い時代の建物の写真であることから、路面電車(横浜市電?)をイメージしたと思われる。
古い時代の映画に出てきそうなデザインだ。
車両の中には、サービス品が並んだ棚がある。
そのためだけのスペースなのが、もったいなく感じられる。

今回は、カラフルなステンドグラスが多く使われた、古い洋館を思わせるホテルを訪れた。
レトロとはいっても、昭和レトロとは異なる雰囲気といえる。

もし明治や大正の人が見たらどんな感想を抱くのだろう、と想像が膨らむ客室や共有部だ。
2026年1月探訪