
錦糸町には、オープンしてから10年以上経つものの、いつも人気のホテル・SARAがある。ここには何年も通い詰めている。
今回訪れると、公式サイトで見て気になっていた部屋が空いていた。

他の部屋は「可愛らしい」「クール」「妖艶」と形容できるが、その部屋だけは何とも表現しにくいと思っていた。
部屋のドアを開くと、他の部屋と異なり二重扉が木目調だと気付く。

二重扉の先には、やはり「木」を感じる空間が広がっている。

目を引くのは、壁一面のショーケースに並んだうねる流木だ。ズラリと並んだ細い木は、全て波打っている。連なると、燃え盛る炎のように見える。

レンジや冷蔵庫が納められた壁も、二重扉と同様に木目調だ。
ガラステーブルの側面も木目の模様になっている。

テーブルの天板には、枯葉の中に波打つ枝が落ちた様を描いたアートがある。よく見ると、枝の間には木でできたザリガニが埋もれている。

なお、ザリガニはベッドヘッドに設けられたショーケースにもいる。

ソファのカバーやベッドのブランケットは、キラキラした茶系でまとめられている。木目調や流木と合う色合いといえる。

ベッドに寝ると、流木を放射状に並べたシャンデリアがぶら下がっているのに気付く。電球の部分は、円筒形の蝋燭のようになっている。シャンデリアと呼ぶには野性的な雰囲気だ。

窓側の壁も見どころがある。窓のカバーはやはり木目調で、年輪を切り取ったような絵柄のパネルが規則的に貼られている。同じようでいて皆異なっているので、眺めていて飽きない。

その隣のショーケースには、太い木を使ったオブジェが納められている。この部屋で唯一、本物の木を使っているのかもしれない。

木の頂点や側面には、アクリルアイスの入ったガラスの入れ物がへばりついている。ガラスの入れ物は何ともいびつな形で、大木に寄生するかのように見える。

今回は、木目や年輪、流木、そして木のオブジェといった、木がモチーフの部屋を訪れた。

よく分からないがインパクト絶大で、現代アートを観たような感覚になれる。今回のような形容しがたい魅力の部屋を、これからも見つけていきたい。
2026年6月探訪