
栃木県の宇都宮は、東京から新幹線で1時間以内で行ける地方都市だ。餃子の町として知られ、また大谷資料館などの観光地が有名だ。

そんな宇都宮には、昭和から続くラブホ『ガラスの恋』がある。宇都宮駅からは、山王団地行きのバスに40分ほど乗り、「若竹の杜 若山農場」で下車し、約10分歩く。

竹林の名所・若竹の杜方面に歩くと、交差点に当たる。交差点には、ホテルの看板が立っている。

看板の示す方向に従い、住宅や水田の中を歩いていく。すると、周囲と全く違う雰囲気の建物が見えてきた。

赤い城のような装飾、少女漫画のようなイラストが描かれた窓、椰子の木やクジラが描かれた壁。

更に進むと、『ガラスの恋』と描かれたゲートがあり、自由の女神像と飛行機が左右を囲む。

色遣いも大胆だ。
斬新を通り越してサイケデリックと表現したくなる。

ゲートの先には、モーテルの棟と離れの建物がある。部屋の写真はない。何となく、空室で入口から近い部屋を選び、ドアを開ける。

ドアの先には、広い洋室がある。赤いハートマークが目立つ。入口ドアから向かって右手が居間空間、左手がベッド空間だ。

居間空間には、白いソファとガラステーブルが置かれている。ソファからは、森林を描いた油絵が見える。

窓際には、稼働していない古い冷蔵庫が埋め込まれている。冷蔵庫の上の棚には、テレビや食器棚が置かれている。

季節柄、あじさいも飾られている。赤いハートが、ファンシーさを強調する。

水回りは、居間空間とつながっている。青空柄でメルヘンチックだ。

浴室は、白いタイルの床と壁、ライトグリーンの浴槽からなっていて、爽やかだ。

ベッド空間を観察する。ベッド横の壁には鏡が貼られている。

ブラウン管テレビ(20年ぶりに見た……)も置かれている。

ベッドフレームは赤色と金色で、光沢感がある。力強い色の組合せだ。

ベッドヘッドには大きな鏡があり、フレームが大きな赤いアーチを描く。ベッドには実家の寝具のような掛け布団が敷かれ、懐かしさを感じる。

横たわると、天井に白い装飾があるのが分かる。ここだけ、西洋建築の壁のようだ。真ん中はドー厶状にくり抜かれていて、中央に赤い照明が付いている。この照明は「ナイトライト」と名が付いている。

ベッドヘッドとは反対側の壁にも、赤いハートがある。ファンシーな赤いハートと妖艶なナイトライトがどちらも視界に入り、外観を見た時と同様サイケデリックな感覚になる。

今回は、赤いハートマークと鏡に囲まれた赤と金のベッドが特徴の部屋を訪れた。

レトロなのに斬新で広い空間を味わえる、貴重なホテルだった。

若竹の杜のついでに行くのがお勧めだ。
2026年6月探訪