伊勢神宮で有名な、三重県の伊勢市。
この市内には、ホテル『べんきょう部屋』がある。
令和では貴重な、コンコルド形ベッドや馬車ベッドの部屋で知られている。
東京からは、新幹線で名古屋まで行き、近鉄名古屋線と山田線を乗り継いで明星まで向かう。
明星から徒歩40分で、『べんきょう部屋』に着く。
駅からの道中は、ひたすら田園が続く。
田んぼに囲まれた細いあぜ道を歩く。
遥か向こうに、『べんきょう部屋』の看板が見える。ロゴの看板の上には三角錐の赤い屋根があり、頂点には星が乗っている。
歩き続けると、モーテルの建物全体が確認できる地点にたどり着く。
迷路のように小回りするあぜ道を進んで、ようやくホテルの入口に着く。尚、夜は暗くなりそうなので、駅からタクシーの利用をお勧めする。
空いている部屋をじっくり観察して、ひとつを選ぶ。
ガレージのシャッターを下ろして、階段を登った。
客室に入ると、水回りが現れる。
洗面所は、水色の洗面ボウルと真ん丸の鏡で、柔和な雰囲気になっている。
浴室は、奥に黄色い浴槽があり、手前には広い洗い場がある。
紫のドアを開けて、メインの部屋に入る。
銅や金を思わせる壁の色合い。天井を横断する、キラキラの電飾。
昭和のキャバレーを彷彿とさせる空間だ。
部屋の手前がリビング空間、奥がベッド空間になっている。
リビング空間の角には、白いソファがある。
テーブルには、白いカバーが掛けられている。
カーテンと壁は、モノクロで揃っている。
白いソファとドアの間に、精算機や食器棚、冷蔵庫が収まっている。
ソファとベッドの間には、円筒形で光る素材の板が貼られた台がある。お洒落なインテリアアイテムなのに、生活感溢れる電子レンジが置かれているのが面白い。
ベッド空間の床には、赤い絨毯が敷かれている。
ベッドヘッド側の壁にある、白と黒の模様が描かれた板が目立つ。その板の左右は、茶系でまとめられている。
ベッドヘッドには、操作盤が置かれている。
操作盤の左右には、半球に近い形の照明器具が置かれている。
奥の壁も、茶色を基調としている。目立つ所は白と茶色の模様になっていて、抽象的な絵画が飾ってある。
ベッドに横たわると、天井の懲りように驚いた。
鏡と黒い板が交互に貼られている。
鏡には電飾が付いていて、きらめきを強調している。
天井の形も平らではなく、凹凸を設けている。
ベッドヘッドの操作盤や照明器具が、天井の鏡によく映っている。
落ち着いた色合いと照明器具や鏡の光が、シックな色気を醸し出す。
今回は、落ち着きときらめきが混ざった、大人の魅力が感じられる部屋を訪れた。
コンコルド形ベッドや馬車ベッドの部屋も気になるので、いつか再訪できればと思う。
2024年11月探訪