久々に、西日暮里のパピオンを訪れた。
今回で3回目だ。
雨の日の早朝なのに、既に多くの部屋が在室だった。
今回は、こんなデザインの部屋にした。
天井に浮かぶ、巨大なルーレット。
セピアがかった色合いの、アメリカの夜景。
鮮やかな水色のネオン管。
ここは、ラスベガスの部屋だ。
玄関を開けてすぐに目に付くのが、黒いスペードを上下に並べた扉、アメリカのフリーウェイ沿いの夜景、そして、ネオン管だ。
扉は水回りに通じている。
スペードは少し凹んでいる。
フリーウェイの夜景には、カジノやモーテルが写っている。
店名のネオンサインといい、料理名が書かれた看板といい、日本にはないセンスだ。
ネオン管は、『LASVEGAS』の字を描く。
鮮やかな水色の光で、壁を染める。
その先のベッドルームには、壁の大部分を占めるラスベガスのストリートの夜景、赤いダイヤの扉、黒いクローバーの扉、天井のルーレットが待ち構えている。
壁には、カジノがひしめき、突き当たりにホテル『ユニオン・プラザ』がある。
カジノ達もホテルも、ネオンのきらびやかさを競う。
巨大なカウボーイとカウガールの看板が、楽しそうだ。
道路を走る車は角張っていて、80年代辺りと想像できる。
赤いダイヤの扉は、クローゼットに通じるものと、電子レンジやコンビニボックスを備えたものの、2つがある。
黒いクローバーの扉も2つ付き、開けると窓がある。
何故か、ハートの扉はない。
天井の巨大ルーレットは、ベッドに横たわると、その存在感に驚く。
数字は赤と青が交互に並ぶ。
内側には、黄色地に赤と青の尖った模様が描かれる。
赤、青そして黄色の3色のルーレットは、一度見たら忘れられないインパクトだ。
ルーレットの周りには、蛍光灯が放射線状に伸び、ルーレットを際立たせる。
ルーレットのある天井スペースは、くり貫かれて高くなっている。
天井の高さが切り替わる部分は、階段のようにギザギザしている。
ベッドの頭側にも、ホテル『フラミンゴ・ヒルトン』の爛爛とした夜景が飾ってある。
ストリートの夜景と反対側の壁には、鏡が貼られている。
クローバーの扉2つの間にも、ダイヤ型(テレビで半分隠れている)の鏡がある。
本物のルーレットもある。
玉を投げ入れるのは、意外と難しい。
賑やかで絢爛なラスベガスの雰囲気が、部屋全体に漂う。
夜景の写真は、じっくり眺めても飽きない。
海外旅行をした気分になれる、不思議な部屋だった。
2021年9月探訪
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