東海道新幹線「のぞみ」が停車する駅であり、相鉄線が延伸して渋谷とつながる計画がある駅、新横浜。
駅から歩いて10分ほどで、ラブホ街は現れる。
線路沿いの道で初めに出会うのは、『ルアン』。
外壁はグレーを基調とし、所々黄色が使われている。
部屋にはベランダがあり、プライバシー高めの奥まった造りになっている。
向かいにあるのは『カスティーユ』。
クリーム色の建物は、品のいい印象を与える。
一部屋ずつ前面に張り出したベランダと、緑の日除けが目立つ。
『セッティング・ザ・シーン』は、建物デザインが複雑だ。
入り口付近は木の板を使い、ナチュラルな雰囲気を醸し出す。
2階以上は、グレーの無機質な壁とガラスのパネル貼りで、オフィスビルにも見える。
凝った内装をウリにするのは、『ZALAアナザーワールド』。
監獄風の部屋、教室風の部屋、さらにはゴールドジム風の部屋といったコンセプトルームがあるらしい。
このエリアでは、内装デザインに最も力を入れていると思われる。
その隣が、『フェアリー』。
看板に「簡宿」と書いてあるが、ラブホであるのは確かだ。
グレーに近い水色の地味な外観で、フェアリー感は全くない。
むしろ可愛らしいのは『マイルーム』だ。
壁の色はパステルピンクで、大きなハートの絵が描いてある。
入り口付近は、ラメのようにキラキラ反射する素材が使われている。
横浜線の線路の向こうにぽつんとあるのは、『メトロ』だ。
ホテル名の看板は黒地に白文字で、懐かしさが漂うフォントである。
壁面は茶色で、昭和のオフィスビルのようだ。
看板がなかったら、カモフラージュ度合いは抜群だろう。
環状2号線を渡った先にも、少しだけラブホがある。
特に『ロワール』は、白亜のお屋敷と呼ぶのがふさわしい。
両開きで装飾に囲まれた窓といいガス灯といい、ここだけヨーロッパのようだ。
ビル街に佇んでいるのが不思議である。
ホテル達は、横浜線の車窓からよく見える。
新幹線からはやや遠いが、高架を走るため、窓から確認できる。
また、新幹線のホームからも、夜は『ルアン』『セッティング・ザ・シーン』のネオンが見える。
新しい路線が開通すれば、駅の利用者が増える。
ホテル街も、栄えてより華やかになればいいなと思うのだった。
2020年12月探訪
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