JR横浜線の淵野辺は、町田エリアのベッドタウンであり、JAXA相模原があることで有名だ。
駅から10分圏内には、凝った内装のホテル『ザ・ウェーブ』がある。
およそ2年振り、5度目の探訪だ。
パネルを見ると、以前から気になっていた部屋が空室になっている。
フリータイムのおよそ5時間を、そこで過ごすことに決めた。
今回の部屋には、2台のベッドが設置されている。
1台は円形(回転の機能なし)、もう1台はウォーターベッドだ。
それだけでも特殊だが、内装デザインも抜かりがない。
惑星、スペースシャトル、人工衛星。
宇宙のモチーフが目立っている。
鏡面になっている壁や黒っぽい壁が多いのも特徴だ。
リビング空間には、黒いソファと白いテーブルが置かれている。
黒いソファは、よく見るとラメ加工が施されていて、キラキラしている。
白いテーブルは、大理石のような模様がある。
ソファとテーブルを囲む壁には、ガラスに立体的に彫られたイラストがある。
アップヘアにミニのワンピースの、ウェイトレスが描かれている。
アメコミのようなタッチだ。
電話機は、ダイヤル式に見えるプッシュ式だ。
淡いオレンジ色で、受話器が大きくアーチを描いている。
用がなくても電話したくなるデザインだ。
ベッド2台のうちの円形ベッドは、青い光に染まっている。
天井の光と、ベッドを囲む銀河系のイラストによって、青みがかっている。
イラストは、4枚のパネルから成る。
それぞれ、地球、スペースシャトル、人工衛星、土星が描かれている。
いずれも、小刻みに色を変えながら、細やかな光を放っている。
ベッドに横たわると、天井も円を描いているのが分かる。
円形の外側からは青い光が放たれ、内側では豆電球が煌めきを演出する。
左を向くと、土星と人工衛星が見える。
右を向くと、地球とスペースシャトルが見える。
何となく、SFの映画かアニメを観たくなってきた。
円形ベッドの隣りには、四角いウォーターベッドがある。
ベッドが2台あるのに、狭さを感じさせない。
空間の取り方が、何とも贅沢だ。
ベッドの周りは、黒い壁に囲まれている。
照明は、枕元のシェードランプだ。
ベッドに足を踏み入れると、「ぼわん」と音がして、柔らかい感触がする。
横たわると、不規則に浮き沈みが起こり、「ブクブク」「ボコボコ」と音が鳴る。
天井には、天の川やスペースシャトル、土星のイラストが描かれている。
円形ベッドの壁とも異なるタッチだ。
ベッド、暗さ、宇宙イラストが、「宇宙はこんな浮遊感があるのかな」と思わせる空間だ。
今回は、JAXAの町に似合う銀河系をテーマにした、2台のベッドがある部屋を訪れた。
このホテルを初めて訪れた時も、宇宙モチーフの部屋だった。
しかし、色合いや照明の形、イラストなどが異なるため、別々の雰囲気が感じられる。
今後も定期的に訪れ、部屋ごとの世界観を味わいたい。
2025年9月探訪