ホテル『愛々賓館』を訪れ、真っ赤なブランコに驚いた2020年の夏。
精算して出てから、付近にもホテルがいくつかあることを知った。
愛々賓館同様、それらは鎌倉街道(大船と上大岡を結ぶ道)に建っている。
上大岡方面に向かって歩いてみる。
すぐに見えてきたのは、『レイティ』。
サーモンピンクと白色が、ふんわりとした印象を与える。
カリグラフィーのようなネオンが、お洒落で優美だ。
坂を上った先に、「鎌倉街道・全線完成記念」の石碑がある。
石碑の近くには、かつて『よこはま物語』という名のラブホだった建物が、崖に沿って建つ。
以前見かけた時は廃墟になっていたが、リノベーションを経てマンションとなっている。
少し切ないが、取り壊されるラブホも多い中で、第二の人生(?)を歩めるのは恵まれているのかもしれない。
坂の頂点に到達し、下り坂になった。
しばらく、何車線もある広い通りに沿って歩くと、ホテル『ルビー』が見えてくる。
『ルビー』のある細い道は登り坂になっていて、その先には『山水』(サンスイと読むらしい)が、高台にそびえ立つ。
アパートのように小さな『ルビー』と、白いコンクリート造の『山水』は、好対照をなしている。
港南台方面の道と交わる十字路・清水橋の近くまで来ると、白いホテル『トレビ』を見つける。
車用入口に「トリックアート」と書いてあった。
客室に、ブラックライトを使用した仕掛けがあるらしい。見てみたい。
上大岡行きのバスが来たため、終点まで乗ることとした。
駅の付近にも、1軒だけラブホがある。
紺色の地に、白い凝ったフォントの『マヤ』。
手前には、急ぎ足のカップルのシルエットをかたどった、標識のような看板がある。
店名の看板からは昭和の風格を、標識からはユーモアを感じる。
このホテルは、京急線のホームからもよく見える。
尚、ここは2020年8月に閉店してしまった。
https://hotel-maya.amebaownd.com/
HPを見ると、落ち着きがありハイセンスな客室だったようで、もったいない。
鎌倉街道沿いは、横浜市内のラブホエリアとしてはマイナーだ。
しかし、愛々賓館を含め、頑張っているホテルが点在する、応援したくなるエリアだ。
2020年7月散歩