私にとっての東京の推しラブホのひとつ、『SARA錦糸町』。
今回は、こんな部屋を選んだ。
空色のライトに照らされた、雲・雲・雲。
ベッド周りの天井、壁、床、全てが雲尽くしだ。
窓はふたつある。
両方とも、立体的な雲のオブジェがくっついている。
ベッド側の雲のひとつには、青い鳥が2羽止まり、見つめ合っている。
ほのぼのした雰囲気だ。
このホテルの照明は大概、シャンデリアになっている。
しかし、この部屋は違う。
もくもくとした綿雲の形になっているのだ。
綿雲の中の照明は、電球色らしく、黄色味を帯びる。
ベッドに寝て眺めると、太陽に照らされた雲のようで癒される。
部屋の奥にある壁には、ショーウインドーがある。
青い光る素材のタイルを敷き詰めた面に、大小様々な雲のオブジェが付いている。
大きな雲の中には青いライトが入ってい
て、飛行機から眺める雲にそっくりだ。
このウインドーのアートだけでも、延々と見ていられる。
アートは壁だけでなく、ベッド周りの床にもある。
青い鏡状の床板に、綿でできた雲を乗せ、アクリルアイス、ダイヤのようにカットした部材、雪の結晶のようなオブジェを散りばめたアートだ。
雲をじっと観察すると、
犬が寝ころんでいたり、
猫がこちらを見ていたり、
イタチ(?)が地上を見下ろしていたり、
パンダとカバが放尿(!)していたりする。
細かいところまで、とても凝っている。
テーブルも他の部屋とは異なっている。
白い雲がモチーフになった、普通の家具屋では買えないデザインだ。
上から見ると、正に雲のシルエットを描いている。
横から見ると、球状の塊がいくつも集まり、立体的だ。
雲をテーブルにしてお菓子を食べると、童心に返った気分になる。
ソファーとベッドカバーは白色で、クッションは青色だ。
部屋にしっかり溶け込む色遣いだ。
ショーウインドーの壁と向かい合う壁は、白いクッション貼りだ。
部屋の柔らかい雰囲気にぴったりだ。
雲の上の、ふんわりふわふわな部屋。
あまりに好みだったので、気づけば8時間もくつろいでいた。
メルヘンチックで浮遊感に溢れた、『SARA錦糸町』でも完成度の高い部屋である。
2021年6月探訪
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